EC サイトのメルマガの始め方:続けられる型と頻度

EC サイトのメルマガは、セールがないときでも読む理由がある定期的なメールです。小さなショップなら、ストーリー、注目の商品、お役立ち情報の 3 部構成を 2 週間に 1 回か月 1 回の決まった日に送り、法令に沿ったフッターを付け、クリックで効果を測れば十分に始められます。

EC サイトのメルマガを始める手順#

  1. メルマガの目的を決める

    誰に向けて、なぜ読んでもらうのかを 1 文で書きます。たとえば「上質なニットが好きな方へ。着こなし、お手入れ、次に作るものをお届けします。」

  2. 構成を固定する

    毎号、ストーリー、注目の商品、お役立ち情報の 3 部で作ります。構成が決まっていれば、書くのも読むのも速くなります。

  3. 続けられる配信頻度を選ぶ

    少人数のチームなら、2 週間に 1 回か月 1 回が現実的です。読者が予想できるよう、毎回同じ曜日に送ります。

  4. 創刊号の前にフッターを確認する

    送信者名、住所、配信停止の方法と問い合わせ先を記載し、同意した人にだけ届くようにします。

  5. 送ってクリックを測る

    号ごとにクリック率、配信停止数、注文数を比べ、クリックされた部分を残します。

メルマガと販促メールの違い#

販促メールは、セール、新商品、再入荷など 1 つのものを 1 つの対象に売り込みます。メルマガは読むこと自体に価値がある定期的な配信で、販売はその横で控えめに行います。多くの EC サイトには両方が必要です。メルマガがキャンペーンの合間も読者の関心を保つことで、次のセールのメールが「知っているお店」からのメールとして届きます。

メルマガと販促メールの比較
項目メルマガ販促メール
目的読者の関心を保ち、情報を届ける特定の購入を促す
タイミング決まったスケジュール売るものがあるとき
送り先購読者全員特典に合うセグメント
内容ストーリー、注目の商品、お役立ち情報1 つの特典と 1 つの行動喚起
成果の指標継続的なクリックと返信その配信からの注文

商品を紹介するメルマガは、法律上も広告宣伝メールとして扱われます。日本の特定電子メール法では、広告宣伝メールの送信には原則として受信者の事前の同意が必要です S5。米国の FTC も、メッセージを主な目的で判断し、受信者が商品の宣伝と受け取るのが自然な場合は商用メッセージとみなします S1。毎号を広告宣伝メールとして扱い、同意した人にだけ送り、必要な表示を入れてください。

小さなアパレルブランドが毎号使える構成#

3 部構成で十分です。各パートは数文で、全体はスマートフォンの 1 画面と少しのスクロールに収まります。ニット、アウター、ベーシックアイテムを扱う架空のブランド Ninefold なら、1 号は次のようになります。

ストーリーを 1 つ

ブランド、商品、作り手についての本当の話です。Ninefold の例:「新作カーディガンにサンプルが 3 回必要だった理由。袖口が伸びてしまったのです。」4〜5 文と写真 1 枚に収めます。

注目の商品を 1 つ

1 つの商品か小さなセレクトを、今それを紹介する理由と一緒に載せます。Ninefold の例:「そのサンプルから生まれたカーディガン。オートミールとチャコールの 2 色です。」商品ページへのボタンは 1 つにします。

お役立ち情報を 1 つ

何も買わなくても役に立つアドバイスです。Ninefold の例:「夏の間、ニットを虫食いから守る保管方法。」読者が開き続ける理由は、このパートにあることが少なくありません。

書くネタが足りないときは、EC のメルマガネタ 24 選を参考にしてください。素材の解説やサイズガイドなど、お役立ち情報に向くネタを紹介しています。

EC サイトのメルマガの配信頻度#

1 年間続けられる頻度を選びます。多くの小さなショップにとっては、2 週間に 1 回か月 1 回です。予定どおりに届くメルマガは読む習慣を作りますが、3 月に 3 回届いてそのまま途絶えるメルマガでは習慣になりません。

  • 月 1 回は、新商品が年に数回のショップや、1 人で運営しているショップに向いています。
  • 2 週間に 1 回は、新商品が定期的に出るショップや、季節ごとの品ぞろえがあるショップに向いています。
  • 週 1 回は、毎週伝えることが十分にある場合に限ります。そうでなければ内容が薄くなり、配信停止が増えます。

メルマガとキャンペーンは合わせて数えます。セールのメールとメルマガが同じ週に届けば、読者にとってはあなたから 2 通のメールです。Google は一括送信者に対し、Postmaster Tools で報告される迷惑メール率を 0.30% 未満に保つよう求めており S2、メールが多すぎることは迷惑メール報告のよくある理由です。頻度についてはメルマガの最適な配信頻度で詳しく解説しています。

メルマガの件名の付け方#

その号でいちばん興味を引く内容を件名にします。「Ninefold メルマガ 第 12 号」では何も伝わりません。ストーリーかお役立ち情報を件名にして、補足はプリヘッダーに回します。

弱い件名と改善した件名の例
弱い件名改善した件名プリヘッダー
10 月のメルマガカーディガン 1 着にサンプル 3 回袖口で起きたことと、最終的に残した形
工房からのお知らせニットを虫食いから守る保管方法オートミールとチャコールの新作カーディガンも
最新情報をお届けします作るのをやめかけたコートの話サイズで迷ったときのガイド付き

件名は内容と一致させてください。米国の法律も、件名がメッセージの内容を反映することを求めています S1。下書きは件名チェッカーで確認でき、ほかの型はEC のメール件名で紹介しています。

メルマガの効果測定の方法#

開封よりクリックを測ります。Apple のメールプライバシー保護により、送信者はメールが開封されたかどうかを知ることができません S4。そのため、リストの一部では開封率が当てになりません。クリック、返信、注文は信頼できる行動です。

メルマガの指標と、そこからわかること
指標わかること次にすること
クリック率その号に行動する価値があったか3 つのパートのどれがクリックされたかを見る
1 号あたりの配信停止数頻度か内容がずれていないか増えたら頻度を下げるか、構成を引き締める
受信者あたりの売上リストの規模を考慮した、その号の売上単独の数字ではなく号どうしで比べる
返信読者が自分に向けた話だと感じたか返信する。いちばんのネタ元になります

リストの規模は変わるため、各号は件数ではなく率で、直前の 3 号と比べます。詳しくはメールマーケティングの指標をご覧ください。

Claude や ChatGPT で 1 号を 20 分で作る方法#

Tellnod を Claude や ChatGPT に接続すれば、メルマガ 1 号が 1 回の会話で仕上がります。ブランド、連絡先リスト、法令対応のフッターは設定済みなので、時間を内容に使えます。

  1. メモを集める(5 分)。 今月の出来事、紹介する商品、お役立ち情報を数行ずつ貼り付けます。
  2. 下書きする(5 分)。 「いつもの構成で今月のメルマガを書いてください。ストーリー、注目の商品、お役立ち情報を 1 つずつ。各パートは 200 文字以内で、件名とプリヘッダーの案を 3 つください。」と頼みます。
  3. プレビューして直す(5 分)。 Tellnod がパソコンとスマートフォンでの実際の見え方を表示します。「ストーリーを短くして、ボタンを上に」のように、ふだんの言葉で修正を頼めます。
  4. テストして承認する(5 分)。 自分宛てにテストを送り、購読者全員への送信の準備を Claude や ChatGPT に頼みます。確認カードに送信数、除外される連絡先、送信日時が表示され、「Confirm」を押したときにだけ配信が予約されます。

Tellnod は、すべてのキャンペーンに配信停止リンクと住所を自動で入れます。結果カードには配信数、開封、クリック、配信停止、バウンスが表示され、ストアを接続していればクリックから 7 日以内の注文も確認できます。自動配信フローは今後の提供予定でまだ使えないため、各号はあなたが承認するキャンペーンとして送ります。送信はすべて、あなたが承認します。料金を見るか、Tellnod を Claude や ChatGPT に追加してください。

よくある質問#

EC サイトのメルマガには何を載せればよいですか?

ブランドや商品についてのストーリーを 1 つ、ボタンが 1 つの注目の商品、お役立ち情報を 1 つ。その下に、送信者名、住所、配信停止リンク、問い合わせ先を記載したフッターを付けます。

メルマガと販促メールはどちらが効果的ですか?

役割が異なります。販促メールは特定の購入を促し、メルマガはその合間に読者の関心を保ちます。多くのショップは両方を送り、頻度を決めるときは合わせて数えます。

ショップのメルマガの読者はどうやって増やせばよいですか?

サイトと購入手続きの画面に登録フォームを置き、どんな内容がどのくらいの頻度で届くかを伝え、同意した人だけを登録します。詳しくはEC サイトのメールリストの増やし方をご覧ください。

メルマガを AI で書いてもよいですか?

はい。Claude や ChatGPT にメモと決まった構成を渡せば、各号の本文と件名の下書きを作れます。事実、価格、日付は送信前にご自身で確認してください。

出典#

  1. [S1] FTC: CAN-SPAM Act: a compliance guide for business, 確認日
  2. [S2] Google Workspace 管理者ヘルプ:メール送信者のガイドライン, 確認日
  3. [S3] RFC 8058: Signaling one-click functionality for list email headers, 確認日
  4. [S4] Apple Support: Use Mail Privacy Protection on iPhone, 確認日
  5. [S5] 迷惑メール相談センター:特定電子メール法, 確認日